理系大学生、特に化学系専攻の学生向けのサイトです。国立理系の現役大学院生が、実際に大学生活で必要となった知識やスキルをまとめています。 主に有機化学・有機金属化学・無機化学・高分子化学の分野における、課題や授業理解に役立つ知識の他、Excelを使った散布図の作り方など大学生活で欠かせないスキルについて解説します。 新着記事Previous ¹HNMR2023/4/28¹HNMRスペクトルの実例解析① 芳香族ポリエーテルケトン(PEEK)の構造 芳香族ポリエーテルケトンの¹HNMRスペクトルの解析を解説していく。 芳香族ポリエーテルケトンとは結晶性の熱可塑性樹脂に属するポリマーの総称であり、「スーパーエンジニアプラスチック」の中でも特に耐熱性と耐薬品性に優れる物質だ。 芳香族ポリエーテルケトンの構造は次のようになる。 ベンゼン環をエーテル基とケトン基で結合した剛直な構造である。 水素をわかりやすくあらわすとこのようになる。 ベンゼン環の上下に2個ずつある水素に加え、2個のCH ... 続きを読む 吸着等温式2023/3/2Langmuir・Freundlichの吸着等温式 こちらもCHECK 吸着等温式とは ポイント 一定の吸着温度における吸着質の圧力(または濃度)と吸着量との関係を吸着等温線という。 吸着等温線を数式に表したものを吸着等温式という。 典型的な吸着等温式にLangmuirの吸着等温式とFreundlichの吸着等温式があり、これらについて説明する。 Langmuirの吸着等温式 Langmuirの吸着等温式は単分子層吸着に対する吸着等温式であり、次の3つを前提としている。 ①吸着質は吸着媒表面の特定 ... 続きを読む Excel 実験2023/8/4【見やすい散布図を作る】Excelを用いた実験データのグラフ化 こちらもCHECK 実験データのグラフ化 実験データをまとめるときに用いるグラフをExcelで描く方法を解説していく。 まず最も重要なことだが、 ポイント 折れ線グラフではなく散布図を使う。 ビジネス用などの一般的なグラフでは、製品名などの「文字列」と金額などの「数値」をデータとして扱うことが多く、こちらは折れ線グラフが適している。 一方で、実験データでは「数値」と「数値」の関係を表すことがほとんどで、こちらは散布図を使う方がよい。 デ ... 続きを読む 重合 高分子化学2024/1/18ラジカル共重合のQ-eスキーム ラジカル共重合について まずラジカルとは不対電子を持つ化学種のことであり、ラジカル重合とは、ポリマー末端の活性点がフリーラジカルで成長する連鎖重合で、工業的に広く利用される一般的な重合方法である。 そして共重合とは、2種類以上のモノマーを重合させる反応である。 例えばラジカル共重合で得られるSBR(スチレンーブタジエンゴム)は、強度が大きく硬いスチレンと、分子設計の自由度が高く柔らかいブタジエンを組み合わせることで使いやすい物性に調製できる。 このように様々な特徴のモノマーを組 ... 続きを読む ¹HNMR2023/4/30¹HNMRスペクトルの実例解析② パラシメン(p-Cymene)の構造 パラシメン(p-Cymene)の¹HNMRスペクトルの解析を解説していく。 まず、パラシメンの構造は次のようになる。 ベンゼン環のp-位にメチル基 (-CH₃) とイソプロピル基 (-CH(CH₃)₂) が置換した構造である。 ¹HNMRはHの原子核を観測する分析法であり、構造からパラシメンのもつ水素は5種類あるとわかる。 ここで水素のカップリング反応を考える。 まず、ベンゼン環に結合した②と③のHが、ベンゼン環の上下それぞれでカップリング ... 続きを読む ¹HNMR2023/4/28¹HNMRスペクトルの実例解析① 芳香族ポリエーテルケトン(PEEK)の構造 芳香族ポリエーテルケトンの¹HNMRスペクトルの解析を解説していく。 芳香族ポリエーテルケトンとは結晶性の熱可塑性樹脂に属するポリマーの総称であり、「スーパーエンジニアプラスチック」の中でも特に耐熱性と耐薬品性に優れる物質だ。 芳香族ポリエーテルケトンの構造は次のようになる。 ベンゼン環をエーテル基とケトン基で結合した剛直な構造である。 水素をわかりやすくあらわすとこのようになる。 ベンゼン環の上下に2個ずつある水素に加え、2個のCH ... 続きを読む 吸着等温式2023/3/2Langmuir・Freundlichの吸着等温式 こちらもCHECK 吸着等温式とは ポイント 一定の吸着温度における吸着質の圧力(または濃度)と吸着量との関係を吸着等温線という。 吸着等温線を数式に表したものを吸着等温式という。 典型的な吸着等温式にLangmuirの吸着等温式とFreundlichの吸着等温式があり、これらについて説明する。 Langmuirの吸着等温式 Langmuirの吸着等温式は単分子層吸着に対する吸着等温式であり、次の3つを前提としている。 ①吸着質は吸着媒表面の特定 ... 続きを読む Excel 実験2023/8/4【見やすい散布図を作る】Excelを用いた実験データのグラフ化 こちらもCHECK 実験データのグラフ化 実験データをまとめるときに用いるグラフをExcelで描く方法を解説していく。 まず最も重要なことだが、 ポイント 折れ線グラフではなく散布図を使う。 ビジネス用などの一般的なグラフでは、製品名などの「文字列」と金額などの「数値」をデータとして扱うことが多く、こちらは折れ線グラフが適している。 一方で、実験データでは「数値」と「数値」の関係を表すことがほとんどで、こちらは散布図を使う方がよい。 デ ... 続きを読む 重合 高分子化学2024/1/18ラジカル共重合のQ-eスキーム ラジカル共重合について まずラジカルとは不対電子を持つ化学種のことであり、ラジカル重合とは、ポリマー末端の活性点がフリーラジカルで成長する連鎖重合で、工業的に広く利用される一般的な重合方法である。 そして共重合とは、2種類以上のモノマーを重合させる反応である。 例えばラジカル共重合で得られるSBR(スチレンーブタジエンゴム)は、強度が大きく硬いスチレンと、分子設計の自由度が高く柔らかいブタジエンを組み合わせることで使いやすい物性に調製できる。 このように様々な特徴のモノマーを組 ... 続きを読む ¹HNMR2023/4/30¹HNMRスペクトルの実例解析② パラシメン(p-Cymene)の構造 パラシメン(p-Cymene)の¹HNMRスペクトルの解析を解説していく。 まず、パラシメンの構造は次のようになる。 ベンゼン環のp-位にメチル基 (-CH₃) とイソプロピル基 (-CH(CH₃)₂) が置換した構造である。 ¹HNMRはHの原子核を観測する分析法であり、構造からパラシメンのもつ水素は5種類あるとわかる。 ここで水素のカップリング反応を考える。 まず、ベンゼン環に結合した②と③のHが、ベンゼン環の上下それぞれでカップリング ... 続きを読む ¹HNMR2023/4/28¹HNMRスペクトルの実例解析① 芳香族ポリエーテルケトン(PEEK)の構造 芳香族ポリエーテルケトンの¹HNMRスペクトルの解析を解説していく。 芳香族ポリエーテルケトンとは結晶性の熱可塑性樹脂に属するポリマーの総称であり、「スーパーエンジニアプラスチック」の中でも特に耐熱性と耐薬品性に優れる物質だ。 芳香族ポリエーテルケトンの構造は次のようになる。 ベンゼン環をエーテル基とケトン基で結合した剛直な構造である。 水素をわかりやすくあらわすとこのようになる。 ベンゼン環の上下に2個ずつある水素に加え、2個のCH ... 続きを読む 吸着等温式2023/3/2Langmuir・Freundlichの吸着等温式 こちらもCHECK 吸着等温式とは ポイント 一定の吸着温度における吸着質の圧力(または濃度)と吸着量との関係を吸着等温線という。 吸着等温線を数式に表したものを吸着等温式という。 典型的な吸着等温式にLangmuirの吸着等温式とFreundlichの吸着等温式があり、これらについて説明する。 Langmuirの吸着等温式 Langmuirの吸着等温式は単分子層吸着に対する吸着等温式であり、次の3つを前提としている。 ①吸着質は吸着媒表面の特定 ... 続きを読む Excel 実験2023/8/4【見やすい散布図を作る】Excelを用いた実験データのグラフ化 こちらもCHECK 実験データのグラフ化 実験データをまとめるときに用いるグラフをExcelで描く方法を解説していく。 まず最も重要なことだが、 ポイント 折れ線グラフではなく散布図を使う。 ビジネス用などの一般的なグラフでは、製品名などの「文字列」と金額などの「数値」をデータとして扱うことが多く、こちらは折れ線グラフが適している。 一方で、実験データでは「数値」と「数値」の関係を表すことがほとんどで、こちらは散布図を使う方がよい。 デ ... 続きを読むNext12345おすすめ記事理系学生必須スキル 最小二乗法の理論と求め方 こちらもCHECK 最小二乗法とは 最小二乗法とは、誤差を含むデータの処理において、その誤差の二乗の和を最小にすることで最も確からし ... 最小二乗法 Excel版【関数による求め方、散布図への近似曲線と数式の表示】 こちらもCHECK LINEST 関数を使った最小二乗法 Excelには、最小二乗法による直線式を求める関数として「LINEST 関 ... 無機化学 2原子分子の分子軌道理論【原子軌道から分子軌道をつくる】 こちらもCHECK 結合性軌道と反結合性軌道 原子軌道から分子軌道が作られるプロセスを、2個のH原子からH₂分子が生成する場合で考え ... 構造解析 ¹HNMRスペクトルの読み方①【化学シフト・信号強度・カップリング】 NMR(核磁気共鳴分光法)とは 原子核は陽子と中性子からできており、陽子数か中性子数のどちらかが奇数の原子核は磁気スピンをもつ。磁気モーメント(核 ... ¹HNMRスペクトルの読み方②【電子雲による遮蔽・官能基の磁気異方性】 NMRは外部磁場中で原子核が吸収したエネルギー状態を観測する分析法であり、原子が外部磁場中に置かれたときに原子核の周りに発生する誘起 ... 有機化学 アルドール反応・Claisen縮合【エノラートイオンによるC-C結合生成反応】 こちらもCHECK エノラートイオン メチルケトンからC=C結合の隣接水素であるα水素が脱離することでエノラートイオンが生じる。 & ... Twitter Share Pinterest LINEauthor